line1
PNo.929 ゆずり  
line3-2

line
ただのにぎやかし 
--------------------------------------------------------
Iconゆずり - PNo.929
「はぁ~ん
 じゃあ俺たちは無事帰ってこられたけど、
 根本的な解決はしてない、って感じなんだな。

 最後もさあ、俺は三つの規定を全部破って、
 そうしたらあいつも俺を追いかけてこっちに
 来れるかって思ったけど、やっぱ図書館への
 執着には勝てなかったか。

 また行く機会があったらもうちょっとなんか
 できるかもしんないけどな。ま~~~ったく、
 満足に叶わない願いの方が多いよなあ現世は。」

Iconゆずり - PNo.929
「まあ成仏させられるほど説法できるわけじゃなし、
 あの図書館はあの後きっちり再建してるしで、
 結果オーライでいーんじゃねーの?
 ニャンパックくんも現代で元気にやってるだろ。

 とりあえず目下の問題としてレポート書かなきゃ
 いけないんだがえっどうしよ。
 こんなことありました~~つって実体験書いたら
 ミラージュ先生信じてくれるか????」


図書館の怪 ゆずり - (2022/05/13 0:30:48)
Iconゆずり - PNo.929
「アアアィ!」

 元の図書館の床に転がったまま、まだバタバタしていた。

Iconゆずり - PNo.929
「──アレッ??

 なんかなんだ!?
 帰ってきたのか?? 無事だな?」

 ゆっくりと、まだ平衡感覚が掴めない様子で立ち上がり、
 それから床の二冊の本を見やった。

Iconゆずり - PNo.929
「???????????

 狐狸とかに化かされてないよな俺ら???」

Iconゆずり - PNo.929
「まあお土産っつーか成果ってことで
 とりあえず読もうぜ。
 あの図書館そのものが幻霊だったりしたのか?」

 本を拾い上げ、ぱらぱらとめくって読み始めた。


図書館の怪 ゆずり - (2022/05/10 23:40:00)
Iconゆずり - PNo.929
「そりゃあオバケが怖いのは分かんないからで──」

Iconゆずり - PNo.929
ウワーーーーッ!!!!!

 爆風で割れる窓に思わず屈みこんだ。

Iconゆずり - PNo.929
オワーーーーーーッッ!!?

 次いで背後に現れた影に反応できず、
 そのまま闇の中に押し出され──

Icon 二冊の本を抱えたまま、ジタバタともがきながら
 流されるように図書館から遠ざかっていった。


図書館の怪 ゆずり - (2022/05/09 23:56:34)
Iconゆずり - PNo.929
「マジの全面戦争やるんならそりゃ敵地を
 直接叩くよな~~~、こえーわここの魔法。
 全然他人事じゃねえけど!!!!」

Iconゆずり - PNo.929
「でも空から攻撃されんなら、どのみち外に出ても
 キツい気がするが近くの森に逃げ込むか?
 とりあえず外に出て様子見ないと分からんか。」

 出入り口まで来て引き戸を開けようとグッと引き、
 それから後ろを振り返った。

Iconゆずり - PNo.929
「あーーー

 まあ、試してみてもいいか
 ついでのついでの毒皿だ。
 でもどうなっても早いとこ逃げようぜ。」

 スゥーーッと大きく息を吸い──

Iconゆずり - PNo.929
ハローーーーー!!!!

 事務所の中の影に向けて、できる限りの大声で叫んだ。
 それから手元の本のうち、『海底二万海里』を掲げ、
 その一つのページの端をちょっと破った。


図書館の怪 ゆずり - (2022/05/08 19:45:56)
Iconゆずり - PNo.929
「ほらどうだ見ろ──ウオォイ!!?

 完成した規定! 斧! ハグ! サイレン!
 次々に飛び込んでくる情報に追い付いていない!

Iconゆずり - PNo.929
「何がなんだ
 くうしゅう空襲???」

 瞬間、これまでのことが思い起こされる。
 この図書館の一度閉館になったという来歴、
 最初に地下書庫が開いた時の煤と灰の匂い、
 そして今まさに鳴り響いている警報──

Iconゆずり - PNo.929
「ここ燃えるんじゃねえのか!!!?!?」

 咄嗟にテーブルに置いたままだった二冊の本を取る。
 それから同じく出入り口に向かって駆け出した。


図書館の怪 ゆずり - (2022/05/07 22:22:33)
 再び紙片を取り、日本語で書き込んだ。

Icon 図書館では日本語のみが用いられるべし。
 外国語の使用を禁ずる。

Iconゆずり - PNo.929
「ファンルゥが言ってた敵国の文化の排除ってのを
 反映した『規定』なら、こういうのかねえ。
 ダメだったらまた考えよーぜ~。

 でタツノどう?
 めっちゃ不穏な音してるけど故郷に帰れそう?」


図書館の怪 ゆずり - (2022/05/06 23:27:44)
Iconゆずり - PNo.929
「外れか~。
 内容自体は『宣言』の前半と似通ってたし、
 不思議なことじゃないな。」

Iconゆずり - PNo.929
「でもって思い返せばあいつが反応してたのは
 この『海底二万マイル』の表紙だったな。
 そして『海底二万海里』はどうやらセーフだった。

 もし表紙に書かれたタイトルに反応したんなら、
 『マイル』って部分がアウト──ってことか?
 今の俺なら分かるけど、この『マイル』ってのは
 外来語だろうからその辺が理由とかかねえ。

 書庫に多言語の辞典があったり、あいつがそれを
 使ってるっぽかったりしてたのとも合うし
 タツノはさっき外来語に当たる言葉を使ったとか?
 ま、とりあえず試してみるか。」

 ──


図書館の怪 ゆずり - (2022/05/06 23:25:50)
 手元の『宣言』の紙と合わせて内容を読んでいた。

Iconゆずり - PNo.929
大体分かった!

 まあ軍同士だけで収まらない戦争が起きたら
 よくあるよな、こういうの。総力戦ってやつ?

 でもって、戦争が終わったらこういう揺り戻しが
 来るのもよくあることかもなあ。」

Iconゆずり - PNo.929
「んでもあの黒いやつはこの紙に反応したのか?
 例えばあいつが戦争の最中に造り出されて、
 当時の思想に沿った行動を取ってるんなら、
 これ燃やすのもあり得なくもないか

 いや先にこれの内容書いとくか。
 でも『宣言』の前半はもう書いてみたんだよな。
 どうすっかな~。」

 ペンを取り、少し考えながら、紙片にさらさらと
 以下のように日本語で書いていった。

Icon 図書館では資料の検閲や思想の偏向を禁ずる。
 過去の歴史を繰り返してはならない。
 図書館で火を扱ってはならない。


図書館の怪 ゆずり - (2022/05/05 2:12:35)
Iconゆずり - PNo.929
「読める読めるぞ!」

 直接日本語を読めるようになったことにテンションを上げ、
 バリバリとひたすら本を読み進めていた。

Iconゆずり - PNo.929
「いやどっちもフツーの本か?
 変なとこはなさそうで、ちゃんとこの図書館の
 本っぽくて、あと内容がフツーに面白い。

 他の言語の原本を翻訳したものっぽいが
 訳の良し悪しは流石に分かんないな。
 でも少なくとも違和感なく読めるくらいの
 翻訳は成り立ってるっぽいしな~~~~。」

Iconゆずり - PNo.929
「どーしても分かんなかったら、あの筋力が弱い
 黒い奴にもっかい見せに行くか?
 俺は扉開けた瞬間、罰食らいそうだけど──

 ん??? なんだそれ。栞かなんかか?」

 タツノが机に置いた紙を上から覗き込んだ。


図書館の怪 ゆずり - (2022/05/03 2:12:38)
Iconゆずり - PNo.929
「はーフー
 助かったか

 いや追って来なかったな。
 大声出しちゃったから罰食らうかと思ったんだが、
 その本になんかあってバグったか?
 ますます気になってくるじゃねーか。」

 扉の横で座り込んでいたが、ふらふらと立ち上がる。
 テーブルに置かれた本に近づいた。

Iconゆずり - PNo.929
「つーかフィジカルがつえーなタツノ

 んじゃま、この本を調べるとするか。
 この本そのものに秘密がなかったとしても、
 推理の種にはなるだろ、きっと。

 保存状態が超悪いとか、乱丁落丁が多いとか、
 この図書館にはないはずの本とか
 いろいろ可能性はありそうだしな。

 ? なんか読める?」

 二冊の本の表題を読み取りながら、
 中身や裏表紙などなどを調べ始めた。


図書館の怪 ゆずり - (2022/04/26 22:47:39)
次へ>>
--------------------------------------------------------
Twilog|Twitter|© 2021 loxia.
0